Press release from Africa Japan Forum
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★プレスリリース
日本政府、世界基金に3年間で最大8億ドルの拠出を約束
=市民社会は増額を歓迎しつつも、経済規模を反映した
拠出の実現に向け、さらなる努力を要請=
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(特活)アフリカ日本協議会・
世界基金・日本NGO連携促進プロジェクト(プロジェクトRING)
◎東京都台東区東上野1-20-6丸幸ビル2F
◎電話:03-3834-6902 FAX:03-3834-6903
※携帯:090-1264-8110(稲場)
◎電子メール:ajf.event@gmail.com
◎担当:稲場雅紀・小川亜紀(国際保健部門)
※お気軽にお問合せください。
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★【2010年9月22日ニューヨーク】本日(22日)までニューヨークの国連本部にて開かれている国連ミレニアム開発目標レビュー・サミット(MDGs国連首脳会合)にて、我が国の菅直人・内閣総理大臣は、我が国が世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)に対して、2011-13年の3年間で最大8億ドルの拠出を行うと発表しました。世界基金は、2011-13年の3年間における主要援助国の資金拠出額を占う「第3次増資会議」を10月4~5日にかけてニューヨークで開催しますが、菅総理のこの表明は、この「増資会議」に先駆けて我が国の世界基金への貢献の方針を明らかにしたものです。
★世界基金は2002年の設立以来、エイズ・結核・マラリアの三大感染症との闘いにおいて、きわめて重要な貢献を行ってきました。同基金は、これまでに280万人のエイズ治療、700万人の結核診断と治療、1億2200万人のマラリア予防蚊帳の提供を実現し、多くの人々の命を救ってきました。しかし、三大感染症の分野でMDGsを達成するためには、今後、対策の更なる拡大が必要であり、世界基金が2011-13年の3年間でMDGs達成に意義ある貢献をするためには、合計200億ドル程度の資金が必要となると試算されています。
★我が国のHIV/AIDSや三台感染症に関わる市民社会は、菅総理による発表に対して、基本的にこれを歓迎しつつ、今後の推移を注意深く見守りたいとの態度を表明します。我が国は、世界基金に対して過去3年間2008-2010)で6億2500万ドルの貢献をしてきました。今回の菅総理の発表(3年間で8億ドル)は、日本経済が厳しい状況に置かれ、また、税収も減少する中で、我が国の世界基金への支援を継続的に拡大しようとするものであり、この点で高く評価できます。我が国市民社会は、この誓約を行った菅総理、また、それを実現するための関係各位の様々な努力に深く敬意を表するものです。
★しかし、こうした持続的な増大の努力にもかかわらず、我が国の今回の発表は、我が国の経済規模に見合った貢献というには、まだ少ないのが実情です。先ほど述べたように、MDGs達成に向けて世界基金が必要とする金額は2011-13年で200億ドルであり、これを我が国の世界における経済規模シェアに照らして適切な額を算出すると、我が国が負担すべき額は3年間で18億ドル(注1)となります。実際、今回のMDGsサミットで、GDPが日本の5分の3程度のフランスのサルコジ大統領は世界基金に対して今後3年間で合計12億ドルの拠出を行うと表明。GDPが日本の3分の1程度のカナダのハーパー首相も、5.4億ドルの拠出を表明しました。我が国が、世界基金に対して、我が国の国力にあった拠出を行うためには、ODA全体の増額が不可欠です。市民社会は、我が国が1998年以降続くODAの下落傾向を反転させ、2015年までに、国際目標である「GNIの0.7%」を達成することを強く求めます。また、金融取引税など革新的資金創出メカニズムの導入を実現することも、我が国に求められている責任を果たすために必要です。
★世界基金は2000年の沖縄サミットをきっかけに設立されました。世界基金の「生みの親」として、我が国は、国際保健への投資は人間の安全保障を達成するために不可欠だといい続けています。菅総理は、2010年9月5日に、写真展「命をつなぐ」の開会式典での演説で次のように述べています。「国際社会の中で、お金のある国はお金を出し、人を出せる国は人を出し、技術を出せる国は技術を出すことによって、人間が人間を助け合うという、人間の安全保障のネットワークを作っていくことが、これからの世界・地球にとっての最も重要な仕事ではないでしょうか」。菅総理の世界基金への8億ドル拠出表明は、国際保健、感染症対策への我が国の拠出として、高く評価できるものです。しかし、だからこそ、私たち市民社会は、この金額に終わることなく、我が国が将来的に、その経済規模に見合った、真に「人間の安全保障」を達成できる規模での貢献を実現できるように、政府に対して更なる努力を求めるものです。
以上
(注1)2008 年の各国 GNI(世界銀行算出、Atlas Method)をもとに、一人当り GNI 調整済みのGNIにより算出。一人当り
GNI 調整済み GNI は、米国を1とした場合の各国の一人当たり GNI を算出し、これを各国
GNIに乗して算出。非政府セクター(民間財団等)の拠出を全体の6.3%とし、それ以外を政府セクターで負担するとした場合、日本の負担割合は9.2%となる。これを世界基金の
2011-13 年の資金需要額(200 億ドル)に比例させて算出。
★プレスリリース
日本政府、世界基金に3年間で最大8億ドルの拠出を約束
=市民社会は増額を歓迎しつつも、経済規模を反映した
拠出の実現に向け、さらなる努力を要請=
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(特活)アフリカ日本協議会・
世界基金・日本NGO連携促進プロジェクト(プロジェクトRING)
◎東京都台東区東上野1-20-6丸幸ビル2F
◎電話:03-3834-6902 FAX:03-3834-6903
※携帯:090-1264-8110(稲場)
◎電子メール:ajf.event@gmail.com
◎担当:稲場雅紀・小川亜紀(国際保健部門)
※お気軽にお問合せください。
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★【2010年9月22日ニューヨーク】本日(22日)までニューヨークの国連本部にて開かれている国連ミレニアム開発目標レビュー・サミット(MDGs国連首脳会合)にて、我が国の菅直人・内閣総理大臣は、我が国が世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)に対して、2011-13年の3年間で最大8億ドルの拠出を行うと発表しました。世界基金は、2011-13年の3年間における主要援助国の資金拠出額を占う「第3次増資会議」を10月4~5日にかけてニューヨークで開催しますが、菅総理のこの表明は、この「増資会議」に先駆けて我が国の世界基金への貢献の方針を明らかにしたものです。
★世界基金は2002年の設立以来、エイズ・結核・マラリアの三大感染症との闘いにおいて、きわめて重要な貢献を行ってきました。同基金は、これまでに280万人のエイズ治療、700万人の結核診断と治療、1億2200万人のマラリア予防蚊帳の提供を実現し、多くの人々の命を救ってきました。しかし、三大感染症の分野でMDGsを達成するためには、今後、対策の更なる拡大が必要であり、世界基金が2011-13年の3年間でMDGs達成に意義ある貢献をするためには、合計200億ドル程度の資金が必要となると試算されています。
★我が国のHIV/AIDSや三台感染症に関わる市民社会は、菅総理による発表に対して、基本的にこれを歓迎しつつ、今後の推移を注意深く見守りたいとの態度を表明します。我が国は、世界基金に対して過去3年間2008-2010)で6億2500万ドルの貢献をしてきました。今回の菅総理の発表(3年間で8億ドル)は、日本経済が厳しい状況に置かれ、また、税収も減少する中で、我が国の世界基金への支援を継続的に拡大しようとするものであり、この点で高く評価できます。我が国市民社会は、この誓約を行った菅総理、また、それを実現するための関係各位の様々な努力に深く敬意を表するものです。
★しかし、こうした持続的な増大の努力にもかかわらず、我が国の今回の発表は、我が国の経済規模に見合った貢献というには、まだ少ないのが実情です。先ほど述べたように、MDGs達成に向けて世界基金が必要とする金額は2011-13年で200億ドルであり、これを我が国の世界における経済規模シェアに照らして適切な額を算出すると、我が国が負担すべき額は3年間で18億ドル(注1)となります。実際、今回のMDGsサミットで、GDPが日本の5分の3程度のフランスのサルコジ大統領は世界基金に対して今後3年間で合計12億ドルの拠出を行うと表明。GDPが日本の3分の1程度のカナダのハーパー首相も、5.4億ドルの拠出を表明しました。我が国が、世界基金に対して、我が国の国力にあった拠出を行うためには、ODA全体の増額が不可欠です。市民社会は、我が国が1998年以降続くODAの下落傾向を反転させ、2015年までに、国際目標である「GNIの0.7%」を達成することを強く求めます。また、金融取引税など革新的資金創出メカニズムの導入を実現することも、我が国に求められている責任を果たすために必要です。
★世界基金は2000年の沖縄サミットをきっかけに設立されました。世界基金の「生みの親」として、我が国は、国際保健への投資は人間の安全保障を達成するために不可欠だといい続けています。菅総理は、2010年9月5日に、写真展「命をつなぐ」の開会式典での演説で次のように述べています。「国際社会の中で、お金のある国はお金を出し、人を出せる国は人を出し、技術を出せる国は技術を出すことによって、人間が人間を助け合うという、人間の安全保障のネットワークを作っていくことが、これからの世界・地球にとっての最も重要な仕事ではないでしょうか」。菅総理の世界基金への8億ドル拠出表明は、国際保健、感染症対策への我が国の拠出として、高く評価できるものです。しかし、だからこそ、私たち市民社会は、この金額に終わることなく、我が国が将来的に、その経済規模に見合った、真に「人間の安全保障」を達成できる規模での貢献を実現できるように、政府に対して更なる努力を求めるものです。
以上
(注1)2008 年の各国 GNI(世界銀行算出、Atlas Method)をもとに、一人当り GNI 調整済みのGNIにより算出。一人当り
GNI 調整済み GNI は、米国を1とした場合の各国の一人当たり GNI を算出し、これを各国
GNIに乗して算出。非政府セクター(民間財団等)の拠出を全体の6.3%とし、それ以外を政府セクターで負担するとした場合、日本の負担割合は9.2%となる。これを世界基金の
2011-13 年の資金需要額(200 億ドル)に比例させて算出。
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